ずのブログ

都内でPMとして働く二児の父です。共働き家庭の良いかたちについて考えたこと、読んだ本、趣味のことなどを書く…予定でしたが全く書いてません。

転職活動でやったことまとめ

基本方針

この会社(働き方)なら自分の良い未来を計画できると思えること

現状からの脱出を基準に考えると失敗する
心が折れそうなとき、気持ちがぶれるときは、上の文章を念仏のように唱えます


転職先について決めること

●優先度

①子育てのしやすさ
この転職の最大の理由は家族の時間を作ることです。なので残業時間が少ない、働き方もリモートワークやフレックスなど柔軟性のあることを最優先に考えました。


②業務内容
これまでの経験を活かしつつ、できれば私の求めている次のフェーズにも通じているもの。具体的には、裁量がある、企画運用できる、事業内容に親近感、親和性があるかなどを優先しました。


③年収
家族を養えるだけの収入は必要。ただし上の優先度、そして自分の技術、年齢などから見ても高くは望めませんでした。
ただしここは妻とかなり話し合いました。最終的には今後10年分のおおよその収支まである程度計算して判断しました。
また私が柔軟に働ければ、4年後に訪れる妻の離職による収入減リスクを回避できる可能性があることも分かりました。


●「受託(BtoB)」か「事業会社(BtoC)」か
私はこれまで受託制作をかれこれ13年やってきました。
そのため次は、事業会社でもっと上流からの企画提案、運用、施策などにより関わりたいと思いました。


●事前の準備
転職活動にあたって、事前の準備はとても大切です。
自分がなぜ転職しようとしているのか、何を求めているのか、また企業に対してどういった貢献ができるのかなど、頭の整理と市場での自分の価値も一度見つめ直しておくと、選定企業の際も照準が定まり不一致が少ないと思います。そのため以下の点あたりをまとめておいた方がよいかなと思います。


また応募する企業についてはできる限りの情報を、ネット、SNSなどさまざま調べて読んでおくと企業、経営者、社内の特色が分かります。あとは経営者の方が子育てについて何かしら発信しているかなどもあれば必ず見るようにしました。

・簡単な自己紹介(名前、前・現職の要約)
・なぜこの企業を選んだのか
・どんな軸、希望で会社を選んでいるか
・転職理由
・今後のキャリアプラン(1年後、3年後、5年後)
・そうなるために、どんな環境で、どんな仕事がしたいか
・(ここで活かせる)自分の強み
・自分の弱み
・企業へ質問したいこといくつか


●応募について
現在と同じWebディレクターで自分が興味のある業種にしました。 


●現実
実際私も社内で採用担当をしたこともありますので、40歳という年齢、今の経歴に対する市場価値、需要も大体は理解しています。さらに自分の優先度で絞った状態で希望する企業にエントリーしましたが書類すらほとんど通らないのが現実でした。

面接に進んでもどこかフィットしない、記載の条件とズレているなどもありました。うまく進まないとき優先度を変更しようかとも考えましたが、基本方針を何度も唱え堪えました。




面接について

話す内容については「事前の準備」でも記載した内容を、各企業ごとの言葉に置き換えて考えておくと良いです。


また企業様には失礼な部分もあるかもしれませんが、まずは内定をもらうようにしました。もらって初めて気づく、究極に考えさせられることも多いためです。
あとは各社の様々な環境や方針を知れるという面でも、面接はとても貴重な経験だと思います。

また面接の際に「転職の動機、理由」などの質問があるかと思いますが、それらの回答の際に必ず「家庭の時間を作りたい」ということを伝えるようにしました。
ただし企業側にとっては全くメリットのない話のため、最初に言ったり強調して言うようなことはしませんでした。あくまでほか動機を伝える際に最後に伝えるだけにしました。
しかしそれだけでも、好意的な反応、無機質な返し、スルーなど思ったより分かりやすい反応が多く、それだけで判断することはできませんが、家庭に対する受け止め方を把握するための参考になりました。



判断基準

基本的には自分で立てた優先度に合ったもの、強く惹かれるもの、または引っ掛かりがないものを決断できるのが良いと思います。

ただ条件が拮抗したり、多く見すぎて何が良いか分からなくなってしまった時などは、以下の本を参考に数値化してみると優先項目を視覚化できて分かりやすいです。悩みすぎたときなどは参考にしてみてください。


参考にした本

「科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方」 鈴木 祐 (著)

いろんな意味ですっきりずばっと感情論や経験則を捨て、論理的、数値的に切り開いてくれる感じがいいです。

 

「好きを仕事にしてはいけない」
好きを仕事にすると長続きしないが、最初は何でもなくても仕事を続けていくなかで好きになっていく方が、トラブルにも強くより成長できるということを、科学的論文を根拠に紐解いています。

大胆なキャッチが目を引きますがきちんとした根拠をもとに説明されていて納得できます。

 

仕事の幸福度を具体的な数値で判断する

A~Gを項目として、それぞれ「1基準」「2選択肢」「3重み(重要度)」を軸にマトリックス分析するものですが、合理的な適職判断ができます。詳しくは実際に本を手にとって見てください。

A:その仕事に裁量権はあるか?
B:前に進んでいる感覚は得られるか?
C:自分のモチベーションタイプに合っているか?
D:なすべきことやビジョン、評価軸はハッキリしているか?
E:作業の内容にバリエーションはあるか?
F:組織内に助けてくれる友人はいるか?
G:どれだけ世の中の役に立つか?


結論

最終的に、事業会社に転職することを決めました。

会社自体がワークライフバランスを推奨しており、また代表のSNSから考え方や取り組みを見ることができ、子どもや家庭への理解も強くあることが読み取れました。
またフルフレックス、週の半分をリモートでき、今後も人から必要とされる業界だと思いました。

正直収入面では下がってしまう部分もあるのですが、業務時間も安定しており家族の時間が作れて、この年齢で自分の希望次第では広い範囲で裁量をもって立ち回れそうです。

また様々な道のプロフェッショナルがいるため、新たなポジション、スキルアップもしていければと思っています。

仕事と家庭を両立するために転職を決めた話

2019年に第2子が生まれ、妻からの期待値、会社からの期待値が自分のリソースを大幅に超え、心身ともに崩壊してしまいました。
長時間労働と引き換えに、信頼と報酬を得る仕組みに限界を感じました。

そんな中で、自分が抱えた悩みやその解決方法を書いてみます。

 
 
我が家のステータス
 
共働き
 
40歳/Webディレクター
平日の帰宅は日付を越えること多々、育休取得は就業規則違反(国の制度はあり…)
子どもたちの保育園の朝の送り担当
家庭を見れるのは平日朝と土日
妻に家事分担が偏っていても何のアクションも起こさないマルデダメ夫!
 
会社員
朝の出社早い、定時上がり
子どもたちの保育園の帰りのお迎え担当
2年後に時短が終了
今後、遅番や夜勤の可能性あり、そうなると離職リスクも出てくる
 
 
 
課題
 
私の会社は長時間労働なので、妻に家庭の負担がのしかかります。しかし妻もそれでは持ちません。仕事をしながらも悲痛な訴えや連絡があれば仕事に集中できなくなり、また毎回早く帰れる訳でもないので、家庭に参加できないことで精神的にも苦しみ、そうした状況を理解してくれる人も周りにいない。会社でも意識の違いが生まれ、すべてが負の連鎖の中で回っていました。
 
まずは仕事に偏りすぎた私のライフバランスを見直すための行動が必要でした。そのために最初に大きな3択が考えられました。
 
・今の会社で変革を起こし打開するか
・転職するか
・独立
 
 
まずやったこと
 
・妻と課題についてよく話し合う。
今後のキャリアプラン、子どものこと、お金のことなど「自分は」「妻は」どういう家庭の姿にしていきたいのか率直に意見を出しあいました。
明確なものでなくても、妻と納得感のある将来像を擦り合わせていくのは今後のためにもとても重要です。
 
・現職で業務改善のためにできうる限りの施策を打つ(辞めても後悔がないよう)
大幅なアウトソーシングの導入、課全体の長期的な環境整備、キャリアプランの再構築などをミーティングなどを交えつつ提案と実施。
 
・独立という案も考えましたが、若かりし頃一度苦汁を飲んでいるため家族のある今やるには、人間関係も力量も足りないなと思いました(ここは課題です)。
 
・現職、転職それぞれを選択した時の、メリット・デメリットを洗い出す
現職
メリット:人間関係がとても良い、休暇の融通が効く
デメリット:長時間労働(繁忙期は休日出勤)、社内用レガシースキルばかり
転職
メリット:労働環境の改善、家庭・自分の時間が確保できる、新たなスキルの習得
デメリット:仕事環境・人間関係が合わないリスク、収入の減少リスク
 
 
今の職場で施策を打つことは割と展開しやすかった(課内の枠組みを変える系は全て却下される、、)
転職に関しては活動も少なかったため判断材料が足りずまずは行動に移し始めました
 
そもそも最初は「自分は何がしたいのだろうか」などの軸がはっきりとしませんでした。
 
 
 
本を読んでみる
  
『ライフ・シフト 100年時代の人生戦略』
 100年以上生きる時代をどう過ごすべきか?
 
「教育→仕事→引退」という3ステージから、80代まで働くことが当たり前の「マルチステージ」の人生になる。
 
多くの移行を経験するため「何を大切に生き、何を人生の土台にしたいのか」が人生のテーマになる。
 
どの世代においても「若さと柔軟性」「遊びと即興」「未知の活動に対する前向きな姿勢」が重要な意味を持つ。
 

<今後の人生で必要なもの>
生産性資産
価値の高いスキルを生涯学び続ける。自分のプラスになる人間関係の維持や、会社や組織に頼らない自分自身の評判も重要。

活力資産
健康的な運動や食生活、そして適切なストレスマネジメントの実践が必要。友人をたくさん作ることも大きな意味があります。仲間と楽しい時間を過ごす人の方が長生きします。

変身資産
組織やグループの一員ではなく、多様性に富むネットワークをつくることも必要。さまざまな人との出会いが、ロールモデルを得るきっかけにもなります。
 
私は健康であればあと40年は働くことになりそうです。
経済が成長し続けていた親の時代の生活スタイルは既にずれており、今の私たちは経済も国も縮小しサポートも少なくなる状況下のため、個々で考え生き方を模索する時代になります。
大まかなイメージですが、会社に囚われず、会社・家庭・地域・コミュニティなど幅広く交流しお互いが社会的に役立つような動き方(働き方)を、家庭でも実践することが大事だということです。
これを読んで思ったのは、間違いなく私の人生設計は今後のモデルとは程遠く古い。時代に合わせて何かしら再構築しなければならない。自分はどう行動していくべきだろうかということでした。
 
 
 
子育てコミュニティで話を聞いてみる
 
どういう働き方がベストか、また家庭と仕事のバランスの問題については、とにかく正解が分からないという気持ちでした。なので同じような状況の方の知見・情報がどうにか聞けないものかと思いました。
 
そんな時に妻がパパコミュニティのイベントのことを教えてくれました(神)!こういったことも妻とさまざま話し合っていなければ会話にもならなかっただろうなと思います。
そして初対面は非常に苦手な私ですが、満を持して子育てコミュニティに参加してみることにしました。
 

ここで初めてパパのリアルな苦悩や共感を見聞きしました。またファシリテーターの方の意見などもとても参考になり、小心者ながらお二方とSNSも交換することができました。妻と子どもと参加しましたが、初めて自分以外のパパの思いに共感できた喜びで帰りはウキウキでした。

ゆるゆるお父さん遠足に参加!
お父さんたちが気軽に声を掛け合えることをテーマにしており、twitterの投稿から、#ゆるゆるお父さん遠足 のハッシュタグをつけて、この日にここに行くよ!とツイートするだけでゆるゆるお父さん遠足 なのです。公園に行ったら話しかけてもいいし、同じ空間にいるだけでもいいしなゆるーい交流ができます。
コンセプト、思いはこちらを見てください、とても共感です!
私自身も、子どもたちをもっと広い繋がりで遊ばせてあげたい(ついでにパパも話したい、けど警戒してしまう)と思っていたため、それが形になったような、子どもにもパパにも優しいコミュニティです。このベストなゆるさが本当にすごいなと思いました。
情けないくらいに緊張ガチガチで超警戒して臨みましたが、パパもゆるく話せて子どもたちは全力で遊ぶという良い構図でした。またパパさんたちと話す中で、私はほぼ放置で全く使っていなかったのですがTwitterのアカウントも交換させてもらいました(←革命!)。

 

気づき

・なにか解決したいなら、成功体験者の話を聞く
・1人で悩みを抱えている時は、似たテーマを持つコミュニティを見つけて参加してみる
・多様な人とのつながりは自分独自のロールモデルを作るヒントになる
twitter登録はマスト!パパ(ママ)垢をフォローする(革命!)

 
 
 
内省(ないせい)
 
あとは人間てどこかで必ず定期的にやっぱり深く考える時間は必要だなと改めて思いました(笑)その時間を作ってたまに微調整しないと波に流されてるのに、結構流されるまで気づかないという事態になります。
 
あと生活の中で割と大事な決断ってままあるのに、そんな考える時間もあまり持てていないことが多いので、意図的にルーチンのようにして余白を埋め込む必要があることも今回得た教訓です。
できることなら、いい表現ではないかもしれませんがパパもママもその日は誰にも言わずに休みを取る、そしてぽかーん( ゚д゚)と空を眺めてから、何もしなくてもいいし、自分の考えをまとてもいいし、判断したりする時間に充ててもいい。それは悪い行いとは思わず結果的に家族のためになるので、計画的に実施することは良い事ではないかと思います。それくらい大切な内省の時間が取れていない方が多いと思いました。
私も仕事を休むことを配偶者に伝えれば、どうしても家事をお願いされたり、自然と家のタスクが入ったり、なくても急かされるように何かやらねばと動き回ったり、結局自分を内省する時間はほとんど持てなかったからです。妻とそれらを踏まえて同意形成のもと、お互い完全休日が作れるのが理想ではありますね。
 
 
 
まとめ

私と妻で話し合い、考えを整理し、そしていろいろな方々の話を聞く中で、
 
少なくとも子どもが小さいうちはやっぱりそばにいたいし、妻も私もキャリアアップなり自分の時間なり平等に使えるようにしたいし、そういうのを家庭の中できちんとやっていきたい、というのが考え抜いた私の家族の姿でした。

ここまでに至る考えや行動の1つ1つには大きな解決の実感はなく、その時々でもまだ結論に至らないなという感触でした。ただ後々考えると点と点のような気づきが細かくつながり最終的に自分なりの結論に辿り着いたという感じです。

そして、そうするために私の働き方で大事なことは、
 
・家庭も仕事もバランス良く楽しむ
・柔軟なキャリアを得て、新たな専門知識を習得する
・幅広く交流し、新たなキャリアを構築していく
ことだったので、「転職」という判断に至りました。
 
 
ライフ・シフトにも書いてあった「さまざまな人との出会いが、ロールモデルを得るきっかけにもなる」という言葉の通り、最初は自分に合ったロールモデルがあれば最適だなと思っていましたが、いろいろな方の話を聞く中で1つ1つの考え方や意見は気づきであって同様ではない、自分のロールモデルは自分で作るしかないということを実感しました。
 
なのでこれからは常に新しい技術や知識を入れつつ、お互いを補い合うように交わりながら、人々と広く関わっていくという新しい時代なんだなと感じています。
ここからようやく新たなフェーズのスタートとなるため緊張感を持って、そして楽しみながら新しい物事を吸収し伝えながら、社会に貢献できるよう少しづつ実践していければと思います。